渡良瀬川の源流に位置する足尾町松木地区は、足尾銅山の煙害により荒廃し、国や県などの関係機関による復旧事業が約100年前から続けられてきました。その間、さまざまな困難がありましたが、現在までに荒廃地の半分ほどで緑化事業が実施されてきました。
こうしたなかで、渡良瀬川上流と下流の市民活動グループ(わたらせ川協会・渡良瀬川研究会・田中正造大学・渡良瀬川にサケを放す会・足尾ネーチャーライフ)が集まり、1996年5月12日、足尾の山に緑を取り戻そうと、「足尾に緑を育てる会」を結成し、松木地区で植樹活動を開始しました。植樹デーの参加者は年を追うごとに増え、近年は2000人ほどの人たちが集まるようになりました。
また、児童・生徒による体験植樹や、各種団体による緑化活動も活発となり、環境問題に対する関心の大きさを示しています。
私たちの会は、荒廃した足尾の山の緑化活動を軸に、足尾町の活性化に寄与し、渡良瀬川に清流を取り戻そうとするものです。ひとたび破壊された自然の回復には、じつに長い年月を必要とします。そのためには、多くの人たちによる地道な、そして息の長い活動が必要です。ぜひ、あなたも私たちの活動に加わってください。
【基本理念】
“当会は、自然環境を大切にする心を育む学び舎です”
【ミッション】
1. 見て、体験して、学ぶ、足尾ならではの環境学習を支援します。
2. 渡良瀬川源流域に森林を取り戻す活動により、広く自然環境の保全に寄与します。
3. 活動を通じて、地域の活性化に貢献します。
1.目的
本会は、煙害で荒廃した足尾の山の緑化活動を通じて、水循環系を中心とした環境問題に取り組むとともに、渡良瀬川源流地域の問題を考え、もって自然環境の健全化ならびに地域社会の伸展に貢献することを目的とする。
2.主な事業
① 足尾ダム周辺の荒廃地緑化事業
苗木の植樹とその後の保護育成につとめる。
② 植樹活動支援事業
児童・生徒および各種団体の植樹活動を支援していく。
③ 関係文献の収集事業
足尾銅山と環境問題に関する文献を収集し、関係者の便宜に寄与する。
④ 調査研究・情報収集および提供事業
緑化や環境問題に関する事柄について調査研究、情報を収集、
関係者の便宜に寄与する。
⑤ 講習会・研修会の開催
環境問題および緑化に関する講習会や研修会を開催する。
⑥ 会報など出版物の発行
事務局通信、会報を発行する。
⑦ 体験植樹支援受託事業
環境整備に係わる行政機関と当会の間で体験植樹支援事業として委託・
受託契約を締結し、安定財源の確保に努める。
⑧ 物品の生産および販売事業
本会の主旨に沿った物品を生産し、販売する。